小林順子

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書く事の大切さ

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  ひらがなにたくさん出合うことが、必要というわけです。
ひらがなをスムーズに書ける子供の多くは、小さいころから絵本などでひらがなに 触れる機会が多いと考えられます。
最初は誰しもひらがなを読めませんし、もちろんその意味もわかりません。
子供に読めないものを見せても、と思うかもしれませんが、子供は文字を形として 覚えることから始め、徐々に読めるようになっていきます。
最終的には書けるようになることが目標ですが、まずはひらがなに触れる機会を たくさん持ち、読めるようになることが第一でしょう。
そして、ひらがなが一通り読めるようになったら、今度はかいてみましょう。

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実はひらがなって、大人が書いても結構書くことが難しい、上手にバランスを取るの が難しい文字なのです。
子供が書くとなると、ますます難しいでしょう。
最初のうちはキレイに書けなくて当たり前。
ちゃんと覚えて書けていたら「よく書けたね」とほめてあげます。
字を書くことが嫌いにならないように、焦らず見守ってあげましょう。
「うちの子は、字が覚えられなくて、全く書けないんです」と悩んでいるご家庭も あると思いますが焦る必要はありません。
外出すれば、駅構内やビルの看板など、見渡せば、あらゆるところに文字が書かれて 家庭内においても、お菓子や食品のパッケージにたくさんの文字が書かれています。 電車が好きな子の場合は、駅や電車に使われている文字をいち早く習得していくのでは ないでしょうか。

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子供は、自分の興味があるものや好きなものから文字を習得していきます。
意味は分からなくても、声に出して読めるようになったらほめてあげることで、子供は さらに文字を習得しようとします。お子さんと一緒に、回りにある文字にたくさん触れ 読める文字を増やしていきましょう。

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書くことによって三つの力が育まれる「書育」

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昨今、スマホ等の普及により「書く」という行為は少なくなっています。
その影響で言葉の大切さ、脳の働きの低下等も起こっているとも言われています。
手で「書く」ことの楽しさ文字を記録する以外にも多くのメリットがあります。
●気持ちや考えを表現し相手に伝える「コミュニケーション力」
●創造性を高めて新しいものを作りだす「創造力」
●記憶を高め知識を高める「学習力」

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 〜紙に書いた文字〜

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笑っていたり、怒っていたり、まじめだったり・・・笑顔で書いた人の顔がみえます。
「手書き」は、自分の想いがでる「知」に「心」をこめる作業です。
知性を育み、豊かな感性を育む「手書き」コミュニケーション!
私たちが、子供たちと共に学び未来に残さなければならないもののひとつです!

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ノルウェー科学技術大学(NTNU)の研究で、手書きによって、子どもの学習がすすみ、よりよく記憶できることが明らかとなった。

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スマートフォンやタブレット端末、PCといったデジタルデバイスの世界的な普及は、子どもたちの学びにも影響をもたらしている。北欧ノルウェーでは、9歳から16歳までの子どものインターネットの利用時間が1日平均4時間と欧州19カ国で最も長く、学校の教育活動でもデジタル学習により重点が置かれ、子どもたちに手書きの練習をさせない学校もある。このように子どもの日常生活でデジタル化がすすむなか、手書きによって、子どもの学習がすすみ、よりよく記憶できることが明らかとなった。

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手書きの感覚経験が脳の様々な領域との接点を生み出す

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ノルウェー科学技術大学(NTNU)の研究チームは、平均11.83歳の学童12名と平均23.58歳の若者12名の被験者に250個以上の電極が付いたヘッドセット式脳波計を装着させ、スクリーンに表示されたワードを筆記体で手書きしているとき、キーボードでタイピングしているとき、フリーハンドで描いているときのそれぞれのケースで、脳の電気的活動を追跡・記録した。
これによると、若者も子どもも、タイピングしているときよりも、手書きしているときのほうが、脳活動が活発であった。一連の研究成果は、2020年7月28日、学術雑誌「フロンティアーズ・イン・サイコロジー」で公開されている。
研究論文の責任著者でノルウェー科学技術大学の発達神経心理学者オードリー・バンデルメーア教授は「ペンと紙を使うことで、記憶とをつなぐ『フック』がより多く脳に与えられる。ペンで紙を押し付けたり、手書きした自分の文字を見たり、手書きしている最中の音を聞いたりすることで、多くの感覚が活性化され、これらの感覚経験が脳の様々な領域との接点を生み出し、学習のために脳を開放する。このような作用によって、よりよく学び、より記憶できるというわけだ」と解説する。

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最低限の手書きの訓練を受けられるようガイドラインを整備すべき
手書きと脳との関係については、2012年に発表された米インディアナ大学の研究成果で幼児の脳発達への手書きの効果が示されているほか、2017年の仏エクス=マルセイユ大学らの研究論文では、手書きにまつわる神経回路網の仕組みが解明されている。
バンデルメーア教授は、学校教育の過度なデジタル化によって次世代を担う人々の手書き能力が損なわれるのではないかと危惧し、子どもたちが最低限の手書きの訓練を受けられるよう、国のガイドラインを整備する必要があると提唱している。
 News Week 日本版(2020/10/5)

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