佐賀でのアスパラの栽培の歴史


佐賀県にアスパラガスが導入されたのは県東部の鳥栖市が最初で、昭和29年に、試験的に栽培されました。その後、一時栽培は途絶えましたが、昭和46年に国の減反政策として再び鳥栖市で露地栽培が開始されました。当時は「単年どり」と呼ばれる栽培で一年で採りきる栽培を基本としていました。これは米の収穫が終わったらアスパラを植え、春に収穫したらすべての株を抄き込んで、また米を育てるというやり方です。

アスパラハウス
ゆっこ農園のアスパラ

しかしアスパラ専用の土壌ではないために、特に茎枯病、斑点病、褐斑病などの発生により収量が伸び悩み、栽培面積は減少の一途をたどりました。
昭和58年に病気対策として雨よけハウスが導入され、土壌改良も進み,それに併せて、それまで「春どり」していた収穫を「夏どり」にしてみたことにより、収量は飛躍的に伸び、それから、県内の各地域にアスパラガス栽培が普及していきました。平成4年には、当初8ヘクタールからスタートした作付面積が68ヘクタールまで増加。

アスパラ
ゆっこ農園のアスパラ

令和3年の実績では、作付面積では129ヘクタール、出荷数量は2,580トンとなり、日本で二位のトップクラスの産地となっています。生産量一位は北海道で3,640トンですが、北海道の面積は83,450 km²、佐賀は2,441 km²。北海道の面積のたった3%の佐賀がこの生産量です,

実質,佐賀がアスパラ日本一で決まりですね(笑)。

佐賀の主な栽培品種は「ウェルカム」です。特徴として、鮮やかな緑色の太茎アスパラガスです。生育のそろいがよく、たくさん収穫できます。また、根から入るフザリウム菌やさび病などに強い品種です。
欠株や衰弱株の発生が少ないため、長年にわたり安定した収量が得られます。

ゆっこ農園があるこのあたりで栽培が始まったのは、昭和60年代から平成初期にかけて。ゆっこ農園のアスパラの品種も「ウェルカム」です。

アスパラ
ゆっこ農園のアスパラ